未払残業代は自分で計算できます

残業代の計算方法

残業代を受け取っていない人は、まずその金額を計算してみましょう。
一般的に、月給制の会社では、以下の計算式に当てはめると概算が計算できます。

残業代の計算式

1.割増賃金の単価を出す

割増賃金の単価 =（基本給+諸手当）÷　1ヶ月の所定労働時間　×　割増率

2.割増賃金の単価に残業時間をかける

【未払残業代】 = 残業代をもらっていない時間（2年以内分） × 割増賃金の単価

【未払残業代】が請求できる金額の概算となります。

※ 正確な金額は、会社の就業規則や労働契約書を確認して計算することになります。

（基本給+諸手当）とは？

基本給：　労働契約に記載されている基本給
諸手当：　家族手当・通勤手当・別居手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金(慶弔金など)・賞与（月を超えて支給される賃金）などを除いたもの

1ヶ月の所定労働時間とは？

会社が就業規則等で定めている1ヶ月の労働時間

(月の日数－会社が定めている休日数) × 1日の労働時間

割増率

未払い残業代の計算例

未払残業代計算例

【労働契約の内容】
契約勤務時間：8時間勤務
平日：　9:00～18:00（休憩1時間）
基本給：18万円
諸手当：2万円　(除外賃金を除く)
休日：土・日・祝祭日

【今月の実際の労働時間】
毎日、平日（月〜金曜）9:00から23:00まで労働
今月の全体日数　30日
土日祝日　10日

計算方法

22:00 – 18:00 = 4時間 …時間外労働
23:00 – 22:00 = 1時間 …深夜労働

割増賃金の単価＝（18万円+2万円）÷｛（30-10日）× 8時間｝× 1.25
=1,562円

深夜労働賃金の単価＝（18万円+2万円）÷｛（30-10日）× 8時間｝× 1.5
=1,875円

残業時間に単価をかけます

1日の割増賃金 = 1,562円 ×4時間 = 6,248円

1日の深夜労働賃金 = 1,875円 ×1時間 = 1,875円

1日の残業代は合計　8,123円です。
この月の出勤日数は20日なので、8,123円 ×20日 = 162,460円　となり、
1ヶ月　162,460円 の残業代をもらう権利があります。

この月の残業代が、例えば50,000円しかもらえていないとなると、未払残業代は
112,460円
となり、2年以内の未払い残業代は請求する権利があります。

※ 実際は年単位で基本時給を計算している企業もあります。
※ 正確な金額は会社の就業規則や労働契約書を確認して計算することになります。