離婚後の生活の準備

離婚を考える時は離婚後の生活も考える

離婚を考えている時は、離婚に至るまでの話合いや手続などで気持ちに余裕が無くなるかもしれませんが、離婚を考える時は離婚後の生活についても具体的に考えて、条件を交渉する必要があります。
離婚してから住む場所、子供の教育、今後の生活費、など、離婚後の生活をスタートさせるにも様々な準備が必要です。
離婚してから「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、慎重に計画をして、離婚後の生活の見通しを立てることが大切です。

現実的には、専業主婦・主夫または収入が少ない方が子供（未成年）と生活する場合は、子供の養育や進学代にかかる負担は大きく、世帯主と生活していた時よりも精神的負担も大きくなります。収入が多かった夫が子供（未成年）と生活する場合も、仕事以外に家事、育児など、離婚後の生活は想像以上に考えるべきことが多いことを実感します。

予め想定出来ることは洗い出し、離婚する際の条件に加えつつ、新しい生活を速やかにスタート出来るように準備しておきましょう。条件だけではなく、離婚に関する法的な知識、行政からうけられる公的な優遇処置もしっかりと確認して下さい。

離婚後の住まい

離婚すると通常は夫婦どちらかがこれまでの家を出て新しい住居に住むことになります。一時的に実家に頼る人もいますが、今後の仕事や子供との生活を考えると、いずれは新しい住まいを探すことになります。

元居た家を引っ越し、新しくマンションやアパートを借りる場合は、敷金・礼金などの資金が必要となります。自身の収入や子供が育つ環境などを考慮して、身近な人や不動産会社と相談しましょう。引っ越し代、子供の転校費用も必要です。
生活が困窮していて、頼れる実家や親族も無いときは、予め生活相談所や生活支援保護施設に相談してみましょう。

今まで住んでいた住居に住み続ける場合は、自宅や土地（不動産）が誰のものであるか（名義人）の確認をして下さい。譲り受ける場合は名義変更が必要となり、名義変更をする場合に、不動産の権利変動を登記して下さい。
名義変更の手続き（登記）には費用がかかり、離婚する際には登記費用をどちらが負担するかも決めておくことをお勧めします。名義変更後も、権利書などの書類を大切に保管しておいて下さい。

もし、ローンが残っている住まい（不動産）の名義人となる場合は返済についても考えておかなくてはいけません。不動産を譲り受ける側が返済出来ないなど、様々な事情がある場合は、不動産の分配をどのようにするかも考慮する必要があります。
賃貸住宅の場合、家主との契約名義が住み続ける方と違う場合は、契約書の作り直しをすることになります。

離婚後の子供との生活

未成年の子供がいる場合、離婚は子供の生活・人生にとっても影響のあることとなります。
離婚が子供に悲しみを与えるとは限りませんが、環境の変化による子供の心への影響、変化に気を配り、ケアする必要があります。離婚前後は両親共に心理的にも不安で忙しくもなり、子供への配慮を怠りがちです。お互いのことはそれとして、夫婦共に子供とコミュニケーションは大切にしましょう。子供への心配り、不安定な時期が無いように考慮することが重要です。

離婚調停などになると、未成年の子供を預かってくれる場所も確認しておかなければなりません。また、離婚後に就職活動をする場合や、仕事を始める場合も子供が自宅以外で生活出来る場所を必要とします。離婚を決心しても子供の親である夫婦は、お互いが協力し合って子供の生活圏を確保することが大切です。保育園などの情報、募集要項、募集時期などの情報も集めておきましょう。

離婚後の生活費

収入が少なかった方、または専業主婦・主夫にとって離婚後の生活は、経済的な条件に左右されるかどうかにかかってきます。離婚後の生活費の全てを自分で稼ぐことになるからです。
離婚した元配偶者から慰謝料や養育費などが支払われたとしても、それに頼らず生活できるくらいの余裕を持てることが望ましいです。

正社員としての再就職が難しいとされている昨今、専業主婦・主夫だった方はまず、フルタイムで働ける仕事に就くようにしましょう。夫婦共働きだった方は、これまで不足分を補え合えた生活とは違い、今後は自分だけの収入で生計を立てることになります。
実際は女性が働ける職種は少ないとされており、経済的にも厳しくなるケースが多いです。厳しくなることが見込まれる場合は、自治体（市区町村）や福祉事務所に公的支援の受給資格があるかなど問い合わせてみて下さい。