強制性交等罪「旧 強姦罪」の法定刑：
5年以上の有期懲役（刑法第177条）

強制わいせつ罪の法定刑：
6月以上10年以下の懲役（刑法第176条）

準強制性交等罪「旧 準強姦罪」の法定刑：
5年以上の有期懲役（同条第２項）

準強制わいせつ罪の法定刑：
6月以上10年以下の懲役（刑法第178条第１項）

監護者性交等罪の法定刑：
5年以上の有期懲役（刑法第179条第2項）

強制性交等罪「旧 強姦罪」・強制わいせつ罪

・強制性交等罪「旧 強姦罪」とは、抵抗を困難にするほどの暴行や脅迫によって、相手の意思に反した性交等を行うことです。性交等には性交渉の他に、口腔性交、肛門性交も含まれます。

・強制わいせつ罪とは、被害者に対して、暴行・脅迫を用いて、被害者の意思に反したわいせつな行為をすることです。

被害者が13歳未満である場合には、暴行や脅迫が無くても、また、性的行為について相手が同意していたとしても、強制性交等罪「旧 強姦罪」または強制わいせつ罪になります。

・監護者性交等罪とは、監護者が自身の影響力を利用して18歳未満の者に対し性交等を行うことです。

恋愛や知情トラブルによる強制性交等「旧 強姦」事件・強制わいせつ事件以外にも、出会い系情報や風俗を利用した際に性的行為がエスカレートし、風俗トラブルによる強制性交等「旧 強姦」事件・強制わいせつ事件が多発しています。

強制性交等罪「旧 強姦罪」・強制わいせつ罪ともに法定刑に罰金刑は定められておらず、起訴されれば正式な裁判となります。これらは性犯罪の中でも法定刑が重く、裁判によって実刑判決の可能性が高くなります。

強制性交等罪「旧 強姦罪」・強制わいせつ罪の弁護士の対応

1.速やかな示談交渉

強制性交等罪「旧 強姦罪」・強制わいせつ罪は、被害者側の告訴がなくても裁判ができる非親告罪となりました。それでも、裁判では被害者感情が重要視されるため、速やかに示談交渉を進めることで、警察介入による事件化を防いだり、不起訴処分によって前科がつくことを避けられる可能性があります。

起訴されて裁判になり有罪となった場合でも、被害者との間で示談や被害弁償を行えば、刑務所に入らないで済む執行猶予付き判決を獲得できる可能性があります。
被害弁償と示談の有無、そして被害者の処罰感情が裁判の判決に大きく影響するため、強制性交等「旧 強姦」事件・強制わいせつ事件の裁判で執行猶予付き判決を得るためには弁護士を介して納得してもらえる示談をすることが重要です。

強制性交等「旧 強姦」事件・強制わいせつ事件では、容疑者とされた人が逮捕・勾留によって身柄を拘束されることが多いのですが、示談によって釈放・保釈の可能性が高くなります。示談によって早期の職場復帰・社会復帰を目指します。

2.無罪判決・不起訴処分

わいせつ行為や性行為をしていない場合、わいせつ行為や性行為について相手方の同意があった場合など、強制性交等罪「旧 強姦罪」・強制わいせつ罪に当たらないにもかかわらず捜査機関から容疑をかけられてしまうこともあります。
冤罪を防ぐため、弁護士が捜査機関の主張が十分な証拠に裏付けられていないことを主張し、不起訴処分・無罪判決になるよう弁護活動を行います。
弁護士が取調べ対応についての的確なアドバイスを行い、客観的な証拠に基づいて被害者の供述が信用できないことを主張するなどして、検察官や裁判所の裁判官に不起訴処分又は無罪判決を訴えます。

3.早期釈放

強制性交等罪「旧 強姦罪」・強制わいせつ罪で逮捕された場合、身柄拘束を解いて釈放されることは困難ですが、検察官に対して勾留請求せずに釈放するよう働きかけ、裁判官には勾留せずに釈放するよう法的手続きをとることで早期釈放となるよう努力します。
示談による釈放または起訴後の保釈を請求することで、早期の社会復帰ができる可能性が高まります。